第4章 偶然

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平日はほぼ毎日見掛けるヒロシ君。 この辺に住んでいるんだ。奥さんは同級生かな? そんなことを考えていた。 ある日曜日、 駅ビルを歩いていると、前からヒロシ君が歩いてきた。 お互いに目が合い、 「ヒロ…」 「田村さんだよね?」 ほぼ同時に口を開いた! ヒロシはユリを覚えていた。 ユリの見た目は、体型などを含め、ほとんど高校時代と変わっていなかった。毎朝、自転車で子供を保育園に送る姿を見て分かっていたようだ。 おそらく、ヒロシとは初めての会話だ。 必然的に高校同級生の話題になる。 マサキとは高3で同じクラスになったことで今でも仲良く、しょっちゅう飲みに行ってること。 ハヤトと偶然そこのラーメン屋で会ったこと。この辺に住んでるんじゃないかな…と。 ヒロシは、高校時代に付き合っていた彼女とは、とっくに別れ独身であること。 ・・・ 話題にあがった二人は、ユリが好きになった二人。 ヒロシはそれを知らない。 大人になった二人に会いたいなぁと思った。 高校時代の淡い恋愛も思い出していた。
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