第4章 偶然

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同窓会には、仕事あがりのマサキも駆け付けた。 ユリとマサキが再会した。 相変わらずカッコ良かった。素敵な青年になっていた。 「ユリちゃん、久しぶりやな」 元々関西出身、大学も関西だったマサキは関西弁でしかも笑顔で話しかけてきた。 ユリは 高校時代に冷たくされたことが引っかかり、マサキと会話するのは少し緊張していた。 また冷たくされるんじゃないか…そんな気持ちもあった。 その心配は無用だった。 マサキも大人だ。久しぶりに会った人に冷たくするようなことはない。 下ネタまじりの冗談を言って、皆を笑わせていた。 マサキは、結婚し子供は二人。上の子はユリの子供と同い年だった。マサキは幸せそうで良かった。 高校時代に面識のなかった人達とも交流することもできた。 ただ、 この日ハヤトは来なかった。 Facebookをやっていない。 ヒロシが偶然会った時に連絡先を聞いていて連絡してはくれたのだが、同窓会のような大勢が集まる所に参加するのは好きではないとのこと。 ユリはヒロシに、 1年のとき、実はハヤトのこと好きだったんだと伝えた。 もう会えないのかな…
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