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ユリが自宅に着いた頃、
ヒロシの家に、ハヤトが来た。
ハヤトは、
同窓会のような大勢が集まる会には参加しないが、ユリに会うために参加したのだった。
しかし、ユリがいない…
「オレに会いたくなくて、帰ったのかな?」ハヤトはそう思った。
ハヤトにとって、
知り合いは、
ヒロシとマサキしかいなかった。
ハヤトは無理して参加者達と会話していた。それなりに楽しんでいた。
すると、用事を済ませたユリが、ヒロシ宅に戻ってきた。
「ただいま~♪」
ユリの声を聞いて
奥にいたハヤトが出てきた。
「久しぶり!」
ユリの顔の前に自分の顔を近づけて声をかけた。
ユリはビックリして、反射的に
「久しぶり!」と返事をした。
が、
誰だか分からなかった…
ハヤトと認識するまでにしばらくかかった。
「ハヤトだ!…」そう思ったが、複雑な想いが駆け巡り、その後会話が続かない。
嫌われてると思っているユリ。
もうすぐ41歳になる二人。
出会いから25年経って再会した瞬間だった。
・・・
それぞれ別々の友人と会話を楽しんでいた。
いつの間にか、ハヤトの隣にユリが移動している…
何を話そうか考えているときは、やたらお酒を飲んでしまう…
ついに、ハヤトが行動にでた。
「なに、かわいいお酒飲んでるの…これジュースじゃん。」
「だって、弱いんだもん」
「はいはい、こっちね」
と、ハヤトは日本酒をユリへ飲ませ、じゃれ合い始めた。
そんな男女の掛け合い…
仲良しだった高校時代を思い出す。
堂々とお酒が飲める年齢になっていた。
若い頃から強いハヤト。
大人になってもお酒にあまり強くないユリ。
ハヤトは、年上の奥様がいて、子供はいなかった。当時の会社上司だったらしい。自分で、いまでもラブラブだよ。と言っていた。
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