第5章 再会

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ユリが自宅に着いた頃、 ヒロシの家に、ハヤトが来た。 ハヤトは、 同窓会のような大勢が集まる会には参加しないが、ユリに会うために参加したのだった。 しかし、ユリがいない… 「オレに会いたくなくて、帰ったのかな?」ハヤトはそう思った。 ハヤトにとって、 知り合いは、 ヒロシとマサキしかいなかった。 ハヤトは無理して参加者達と会話していた。それなりに楽しんでいた。 すると、用事を済ませたユリが、ヒロシ宅に戻ってきた。 「ただいま~♪」 ユリの声を聞いて 奥にいたハヤトが出てきた。 「久しぶり!」 ユリの顔の前に自分の顔を近づけて声をかけた。 ユリはビックリして、反射的に 「久しぶり!」と返事をした。 が、 誰だか分からなかった… ハヤトと認識するまでにしばらくかかった。 「ハヤトだ!…」そう思ったが、複雑な想いが駆け巡り、その後会話が続かない。 嫌われてると思っているユリ。 もうすぐ41歳になる二人。 出会いから25年経って再会した瞬間だった。 ・・・ それぞれ別々の友人と会話を楽しんでいた。 いつの間にか、ハヤトの隣にユリが移動している… 何を話そうか考えているときは、やたらお酒を飲んでしまう… ついに、ハヤトが行動にでた。 「なに、かわいいお酒飲んでるの…これジュースじゃん。」 「だって、弱いんだもん」 「はいはい、こっちね」 と、ハヤトは日本酒をユリへ飲ませ、じゃれ合い始めた。 そんな男女の掛け合い… 仲良しだった高校時代を思い出す。 堂々とお酒が飲める年齢になっていた。 若い頃から強いハヤト。 大人になってもお酒にあまり強くないユリ。 ハヤトは、年上の奥様がいて、子供はいなかった。当時の会社上司だったらしい。自分で、いまでもラブラブだよ。と言っていた。
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