第6章 約束

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気がつくと、閉店時間をだいぶ過ぎていた。 23時半… お店の人に声をかけられ、ようやく自分達しかいないことに気づく。 4時間以上も高校時代の思い出話を語り続けた。 秘密の約束も。 BBQのときヒロシには、二人でデートすることを伝えていたので、この日のデートだけは口外OKとした。 今後のデートは密会となること。 どちらかが死ぬまでに、二人で香川にうどんを食べに行くこと。 お店をでてそれぞれの方法で帰宅する。 ハヤトは徒歩。 ユリは駅から自転車だった。 帰宅後、会社の飲み会と嘘をつき、平常を装った。 ユリは秘密の関係にまだ信じられない気持ちだった。 とにかく、お互いの家族にこの関係をバレてはいけない。 土日は基本的に連絡NG。 平日19時以降もNGと言われた。 ユリが連絡するのは平日朝の通勤中だ。 ツールはeメール。 ハヤトの提案で、ラインはバレやすいので交換しなかった。 すぐに会いたくなるユリ。 ハヤトがユリの気持ちも日程も調整する。 慣れているのか、女性の気持ちをコントロールするのがうまい。 次の密会は数ヵ月後だった。
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