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次の日、八重田くんが私に手紙をくれた。
くれた後、八重田くんの態度が昨日と違ってた。
少し避けられてる様な そんな感じだった。
やっぱり駄目か…
私は八重田くんの手紙を大切に持ちながら諦めた。
家に着いてから恐る恐る八重田くんの手紙を読む事にした。
そこに書かれていた内容は…
『お手紙ありがとうございます。
本当は僕も立花さんの事がずっと好きでした。
本当は僕の方から言うつもりでした。
こんな僕で良ければ宜しくお願いします。』
それを読んだ私は何度も読み返して、夢ではないのか?読み間違えではないのか?っと自分に何度も確認した。
それが現実だと解った時、私は凄く嬉しくて声に出せないくらい喜んだ。
それから私と八重田くんとの手紙のやり取りは始まった。
でも、今はもう無い。
その手紙を捨てるのにかなり時間がかかった。
初めて付き合ったからなのか、それとも彼だったからなのか…私は今でも解らない。
唯一つ解ってるのは、あの頃の私には…嫌!本当は今でも私には彼が必要だと言う事だ。
彼以外の人と付き合っても私が思い出すのは八重田くんの事ばかりだった。
特別何かしてた訳でも無いのに。
付き合ってたからと言って、休日に2人で出かけるとか2人で登下校する事も無く手すら繋いだ事無いのに、私はそんな彼の事を今でも時々思い出していた。
フッと何も思って無い時は必ず彼が夢に出てきた。
夢の中の私は最初は気まずそうにしてるのに知らない間に彼と幸せそうに笑って話してるのだった。
そんな夢を見た日は必ず私は空を見上げていた。
そして彼の事を思うのであった。
もう、13年間も会ってないのに心の何処かで期待してる自分が居た。
私は彼が大好き!
本当に大好き!!
会えるなら会って、あの頃の様に笑って話したい!
また、大好きだと今度は声で伝えたい。
手紙やメールじゃ無く声で伝えたい。
でも、それも叶わない。
だって彼には今とても大切な人が居るらしいから。
一昨年、私の兄が中学時代の卓球部の後輩を連れてご飯に行ってくる!って言って出かけた日が1日だけあった。
その日、兄は帰って来るなり八重田くんの事も話し始めた。八重田くんにだけ彼女が居る事をその時に知った。
正直喜べなかった。
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