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その日は、ちょうどテスト前で学校が早く終わった。
校門の前でタケシを待っていると、クラスのマミ、カンナ、アオイの女子三人組を引き連れてやって来た。
何事にも好奇心旺盛なカンナとアオイ。
マミはあまり乗り気ではなさそうだが、仕方なくという感じだった。
「何でこいつらまで?」
「いやぁ、あの家の情報を聞いてたら、私も行きたいって言うからさ」
タケシはそう謝ったが、内心嬉しそうであった。
俺は、カンナとアオイに何故行きたいのかと尋ねると、帰って来た言葉は、「あの家って、空き家で幽霊が出るって噂があるから」だった。
俺が知らないだけで、あの古い一軒家の幽霊話は結構有名だそうだ。
だとしたら、俺が見た女性も……。
一瞬、背筋がゾッとした。
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