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ガラスに映った俺の背後から、腕が伸びてきて抱きしめられる。柊の体温がじんわり広がって、やっぱり幸せな気持ちになる。
「背中、肩も冷えてる。困ったヤツ」
「うん」
「おいで。あっためるから」
差し出された手を掴んで引き寄せる。髪に、頬にキスを落としてぎゅっと抱きしめる。
柊。
あなたに導かれるままここまで来た。
『今年のツアー、一緒に行こう!』
『タイチを連れて行きたい』
『一緒に来て。傍にいて。タイチがいないと頑張れない』
『ありがとう、こんな遠くまで来てくれて』
俺はどこまでもあなたについて行く。
たとえ死んでも離さない。
あなたがいないと俺はどこへも行けない。だから、あなたも俺を離さないで。
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