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今日という日を迎えることができた。 嬉しいようで、寂しくもある日。 朝から広い部屋で一人、呼び声がかかるまで待機。こんな場所に来るのは二十五年ぶりくらいだろうか。見慣れぬ外の景色に、そわそわと落ち着かない気持ちだったが、部屋に備え付けのコーヒーメーカーを視認すると、飲んでみるかと用意する。その間に過去のいろんなことが思い起こされる。 妻と結婚式を挙げたのが二十五年前。それからすぐにあの()が生まれた。そしてこれまた訳あってすぐに父子家庭となった。当然引き取っていくもんだと思っていたから、まだ歩き始めたばかりの娘を男の自分が一人で育てろと言われても正直不安だった。むしろ不安しかなかった。それでも、今ほど託児所が混み合っていなかったために、昼間は娘を預けて仕事に行き、夕方一七時ごろに迎えに行く日々を数年続けた。ただそんな毎日を淡々と過ごすだけで、授業参観にも音楽会にも運動会にもまともに参加してやれなくて、娘の可愛い時期をなかなか一緒に過ごすことができなかった。人生ワーストスリーに入るくらいの後悔だ。     
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