Chapter.1

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そのあまりの寒さに 千尋は思わず両手で身体を抱えた。 “コートくらい着てくるべきだったかな…” 部屋に戻ろうとして ふと、ポストの上に 何かが置かれていることに気づく。 上に積もった雪をどかしてみると それは探そうとしていた赤い眼鏡だった。 誰が“犯人”なのか、 さほど頭を働かせなくても分かる。 「ホント馬鹿…」 千尋は視線を上げて隣の家を見る。 確か、あの辺りに勇気の部屋がある筈だ。 暫く見つめた後、 千尋は眼鏡を手に部屋へと戻った。
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