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ドアを開くと、そこは白銀の世界だった。
もちろん嬉しい気持ちは一切ない。
勇気は玄関のそばにある物置から
雪かき用スコップを手に取る。
そして渋々ながら作業を始めた。
雪がしんしんと降りしきる中
勇気は細いスコップでささやかな抵抗を試みる。
しかし、退かした側から雪が降り注いできた。
空が暗くなってきており
寒さは余計に厳しい。
手袋とダウンの隙間に
雪が入り、余計に冷たかった。
疲労で息は荒くなっていく。
一時間ほど作業しているが
今のところ進歩は見られない。
むしろ、空からの供給が勝っている状態だ。
まるでザルで水を掬う様なものである。
この雪かきは意味があるのだろうか…?
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