(1)LALAさんへのバトン

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エブリスタに入会してからちょうど1年が過ぎていた2015年11月27日、私は鎌倉ペンギンさんから受け継いだバトンを二人のクリエイターに手渡そうとした。 一人は、LALAさん。もう一人は、森永ピノ子さん。 お二人とも懇意にさせて頂いているクリエさんだ。 ピノ子さんは、エッセイを書いていないという事でバトンの受け渡しを辞退され、 結局、テキストのコピペもできるということで、LALAさんにはコメント欄を使ってバトンを手渡したのだった。 あれから、もう2年以上の歳月が流れ、私もエブリスタ歴4年目に突入した。 その間、私は回ってきたバトンの創造主に会いたくてバトンをさかのぼる旅に出たりもした。 旅に出て訪ね歩くこと三人目、あっけなくバトンの創造主である笹霜さんに辿り着く(その時のお話は、バトンの旅(のぼり編)をご覧下さい)。 その後、笹霜さんからのご紹介で『バトンの神様』と呼ばれるンバさんにもお会いし、とても有意義で素敵な旅を経験した。 私は冬にも関わらず冷たい氷水にプカプカと浮きながら、風呂場の天井をぼんやりと眺めていた。 そこにザンブと、得体の知れない真っ黒な生き物が浴槽に割り込んできた。 「おい、辰彦。何か面白いことないか。」 隣に住んでいるウェッデルアザラシのザラゾ―だった。 ザラゾーとは、古くからの付き合いで地元でもご近所だ。 折角、人がゆっくりと(くつろ)いでいるのにバシャバシャと私の顔に水を跳ねさせる。 「ザラゾー。君も元気そうだね。私は毎日楽しくやってるよ。」 「また、風呂場でボォーッとしてんだろ。ボォーッと・・・。」 ザラゾーは自慢の長い(ひげ)を前足で撫でると、呆れ顔で私を見た。 「いやいや、宇宙の謎や生きるとは何かについて思いを巡らして・・・。」 「フン、どうせまた下らん妄想でも考えてたんだろ。」 完全に図星だったが、悔しいので言い返した。 「妄想することは大事だよ。妄想できない人生なんて、湿気(しっけ)てフニャマズの南極オキアミ煎餅みたいなものだよ。」
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