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天使と高校生
「今年もバレンタインデーは一人か......」
俺は一人公園のベンチにただずみ、ポツリと呟いた。
俺の名前は宮城勇刀(みやぎゆうと)。
神奈川の高校に通う高校二年生である。
自慢じゃないが、俺はモテない。
今まで彼女なんてできたことはない。
今日はバレンタインデー。当然のように、学校の女子生徒からはチョコレートはもらえなかった。
最後にチョコレートをもらったのは、中学三年生の時に同じクラスの女子生徒にもらった。
その女子生徒はいつも笑顔でみんなに優しく俺が見ていないだけで他の人にも平等にチョコレートを配っていたのだろう。
俺はチョコレートをもらった時、非常に舞い上がった。
やべぇ! チョコレートをもらったよ! この人、絶対俺のこと好きだよ!
俺は純粋にもそう思った。我ながらアホである。
俺はホワイトデーの日、お返しのマシュマロを持って一世一代の告白をした。
「好きです! 付き合ってください!」
「すみません。私、彼氏がいるので無理です」
即答だった。
彼女いない歴=年齢の童貞はこういうの勘違いしちゃうんだよ......
その気になっちゃうんだよ。
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