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高校に入学してからも失敗を引きずっており、うまく女子生徒と会話できないでいる。
あーあ、このまま彼女もできないまま恋人もできず、高校生活を終えてしまうのだろうか。
公園では、小学生が無邪気にブランコやジャングルジムで遊んでいる。
子供はいいなぁ......悩みがなさそうで。
まぁ、高校生もまだ大人には慣れきれていないだろうが、俺はそれなりに悩みが多い。
恋人ができないのも、そうだし、進路のこととか、部活のこととか。
俺はバスケ部に入部しているが、一向に試合にでれそうな気配はない。
試合に出ている同じ学年のメンバーは全員彼女がいる。
俺と同じ学年でキャプテンをやってるやつなんて、この間の大会でラブレターを貰っていた。
ちくしょう。
公園を見渡すと、向こう側のベンチにカップルが座っていた。
なんと、公衆の面前でキスをし始めた。
あははは。
私、最後の手段で決めちゃったってか?
バレンタインデーキッスってか?
爆ぜろ、リア充! 弾けろ、カップル! バニッシュメントデスワールドォ!!!
俺は呪文を心の中で唱えた。
「人間、ずいぶん荒ぶってるな」
「うわ!」
空中から黒い翼を生やした金色碧眼の美少女が現れた。
服装はというと、白いワンピースを身にまとっている。
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