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日本人とは思えない。
っていうか、空からやってきたし、なんなんだ。こいつは。
宇宙人か?
「な、なんだ! お前は?」
「私の名前はベルヘルト。天使だ。今はお前の目だけにしか映っていないから静かにしろ」
天使と名乗る美少女は偉そうに自己紹介した。
俺はベルヘルトという天使を注意深く観察した。
肌は透き通るように白く、年は俺と同じか下くらいに感じる。
「天使? 本当か? 黒い翼が生えてるけど悪魔なんじゃないのか?」
黒い翼を生やした天使なんて聞いたことがない。
「羽の色は自由に決めることができる。黒い方がかっこいいと思ってな」
は? 厨二病か? この天使?
「そうか......それで俺のところへ何しにきたんだ?」
「お前を幸せにしに来た。お前心の中でやけに物騒なことを呟いていたからな。お前の願いを私のできる範囲で叶えてやろう!」
自信満々にベルヘルトが答えた。こいつにできる範囲でかぁ。
一体全体、何を頼めばいいのだろう。
「そんじゃ、あそこのカップルみたいにキスするというのは?」
「ふ......全く、童貞丸出しの願い事だな」
「ほ、ほっとけ!」
「その願いを叶える場合は寿命を半分いただくぞ」
随分、代償がでけぇな。
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