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死神の目と同じくらいのリスクじゃねぇか。
「代償、でかすぎない?」
「当然だ。私のような高貴な天使の唇をもらうならそれくらいの代償はいただかないとな。ちなみにチョメチョメを要求する場合は、行為が済んだ後に命をもらうことになる」
おお、たちの悪いいかがわしいお店みたい。
それじゃ、何を願えばいいんだろうか。
「俺にチョコレートをくれるってのはどれくらいの代償がいる?」
「一週間の寿命......と言いたいところだが、私は心が優しいので特別にノーリスクでお前にチョコレートをプレゼントしてやろう!」
「本当か! ありがとう!」
形だけとはいえ、俺は美少女(だが人外)にチョコレートをもらう。
まぁ、それだけでも充実したバレンタインデーだろう。
「ゆくぞ......は!」
ベルヘルトは手に力を込めると手からアポロチョコレートを作り出した。
「ほれ。私からのチョコレートだ! ありがたく受け取れ」
「ありがとう、ベルヘルト」
お礼を言うと、ベルヘルトは翼を広げた。
「礼には及ばぬ。願いを一つ叶えたから私は上界に戻る。一つだけ言っておくぞ。お前は私がどこか普通の人間とは違うようなオーラを感じたから近づいたのだ。もっと自信を持って他者と関われ」
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