影裡大河と影裡朱莉

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 いや、なんかこの例えはおかしいか。 「着いたぞ」 「やっとついたぁ」  間違いない。 相談者からのメールに送付されていた家の画像と同じだった。  古い木造建ての家。どことなく、不気味な印象だと画像から感じ取れた。 「すみませーん」  ピンポンのボタンを押し、相談者の有無を確認した。 「はーい」  中から出てきたのは、20歳前後の女性だった。  ダボダボした感じのタンクトップに、ショートパンツというラフな格好だった。  それにしても、なかなか胸が大きいな。 「ここ、赤神薫(あかがみかおる)さんの自宅で間違いないでしょうか?」 「はい、そうです。影裡大河さんですか?」 「ええ、相談の件で伺いました。こちら、私の妹の朱莉です。妹も霊能力者なので、連れてきました。必ず役に立つと思います」 「朱莉です。よろしくお願いします」  ぺこりと朱莉亜はお辞儀をした。 だが、朱莉は薫さんを見て、気のせいか不機嫌になったように思えた。  どうしたんだ? まさか、邪悪な気を感じるのだろうか。 「こちらこそ。どうぞ、お二人とも中にお入りください」  そう言われ、中に入ることにした。  家の中は殺風景な雰囲気だった。 家具は必要最低限に抑えられている。     
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