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包丁は床に深く、突き刺さっていった。
この瞬間を待っていた…
「スターライジング!」
呪文を叫ぶと床から赤色の眩い光が発生し、悪霊に命中した。
「うがぁ!」
今度は効いたみたいだ。
「いつのまに…」
朱莉は驚愕の表情を見せた。
さっき、俺が土下座していたとき、床に星型の印を書いておいたのである。
スターライジングは床や壁、紙といった存在する物体に印を指できり、発生させる必要がある。
除霊効果はないし、スターエクシズムより、発生させた光の進む速度も遅く、使い勝手は悪いがしばらくの間、相手の動きを防ぐことができる。
さぁ、仕上げだ。
「おい、朱莉! 悪霊はどの位置から憑依した?」
悪霊が憑依した部分にお札を当てれば一撃必殺!
除霊完了となる。
位置の特定は朱莉の得意分野である。
いつもはお札を使うまでもなく、スターエクシズムで終わるのだが。
「お、お......」
なぜか朱莉は顔を赤らめて憑依した部分を言おうとしない。
「え? なんだって?」
早く言え、時間ねぇんだから。
「おっぱいから憑依した!」
なるほど。なら、俺がおっぱいを触っても仕方ないか。うん。
「分かった! 任せておけ!」
「ダメ! 私がやる!」
「は、はい!」
物凄い形相で言ってきたので、譲ることにした。
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