影裡大河と影裡朱莉

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満月が出ており、辺りの木々が月の光で照らされ、和風で幻想的な風景を作り上げていた。 「暗いのにどうやって帰るの?」 朱莉が訊いてきた。 俺はスマホを取り出し、ある場所を検索した。 「割と近くに民宿があるからそこに行こうか。幽霊いたりしてな!」 「やめてよ。全く……今日は疲れたなぁ」 「今日は助かったよ。朱莉。これからもよろしくな」 俺は朱莉に対して手を差し伸べた。 「まあ、お兄ちゃんは私がいないとダメだしね!」 朱莉は俺の手を握った。 霊障に苦しむ人がいる限り、俺たちの仕事に終わりはない。
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