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シャロンは少し寂しげに笑った。地面に着く前に雨に変わってしまう、儚い雪のような笑みを見たせいだろう。ローズマリーはヴァレティンのことを詳しく教えてくれた。感謝は基本的にプレゼントを贈ることで伝えること。プレゼントは手作りが好まれること。
ローズマリーの一生懸命さにシャロンは自然と心が安らぐのを感じた。同時に、結婚前に起きた惨劇を、思い出さずにいられなかった。
けして語ってはいけない。アルジェとその惨劇を起こした両親しか知らないあのことを。
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