第8章

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 気づいたらいつの間にか、自分のアパート近くの公園だった。  足は自然と自分の家に向いていたようだった。  街を離れると、クリスマスとはまったく無関係で、街灯の明るさだけ。  公園はひっそりとして誰もいない。  ブランコが時折風に揺れている。  このまま家には帰りたくない。  少し酔いを冷まして行こう。   俺は、ブランコに座り、しばらく街灯をぼーっと眺めた。    もしかしたら、雪になるかも……  夜空には、厚く雲が広がっている。    また、ひとりのホワイトクリスマスかな……  虚しい気持ちが、さらに体を凍えさせた。    体が冷えてきた。  そろそろ、帰ろうか……  そう思った時だった。 「沢口っ!」    聞き慣れた声がした。  振り向いた先に、葉山が立っていた。
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