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「沢口…… 傷つけて、ほんと、ごめん……」
葉山は、距離を縮めながら頭を下げた。
そんなふうに謝るなよ……
その方が傷つく。
「でも、信じてほしい。おまえのこと……からかったり、イタズラしたりそういう気持ちは、絶対ないから……」
「じゃあ、なんなんだよ!」
いつもと違う歯切れの悪い葉山にイライラが収まらない。
「黙ってないで何とか言えよ!」
まだ、憎まれ口叩かれる方がいい。
そうすれば、おまえを嫌いになれるから——
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