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時は遡ること一週間前。
車に乗り込み、地宮成は首を傾げていた。
「あんなの乗っていたっけ? まっ、忠告はしたし。う~ん。もう嫌だなぁ。後味悪いのほんと嫌」
しばらくマンションを眺め、はあっと溜め息をつく。
「しゃあない。一応、話持って行くか」
午前の配達を終わらせると、成はそこへと向かった。
『異談相談所』
相変わらず、商売する気があるのかと思うくらいシンプルな表札。
ビヨヨーンと変な音とともに扉を開けると、オペラが流れてくる。
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