宅配

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 とにかく、美男美女のこの二人は何を着ても似合うので、これはこれで成も観賞するのは楽しい。  こうしてたまにお揃いの服を着る彼らは、仲が良いのか悪いのか、相変わらずこの二人の関係性は謎のままだ。  阿倍野は氷橋の髪を耳に掛け直し腕を離すと、成に視線をやった。  氷橋はこれ幸いと離れて行く。  阿倍野は手持ち無沙汰だとでも言いたげに、氷橋を抱いていた手をぷらぷらと軽く振った。 「また、振られたのか?」 「何でわかるんですか?」 「そうやって文句言いながら来る時は、たいてい振られた時だ」 「マジで?」
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