61人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
とにかく、美男美女のこの二人は何を着ても似合うので、これはこれで成も観賞するのは楽しい。
こうしてたまにお揃いの服を着る彼らは、仲が良いのか悪いのか、相変わらずこの二人の関係性は謎のままだ。
阿倍野は氷橋の髪を耳に掛け直し腕を離すと、成に視線をやった。
氷橋はこれ幸いと離れて行く。
阿倍野は手持ち無沙汰だとでも言いたげに、氷橋を抱いていた手をぷらぷらと軽く振った。
「また、振られたのか?」
「何でわかるんですか?」
「そうやって文句言いながら来る時は、たいてい振られた時だ」
「マジで?」
最初のコメントを投稿しよう!