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こんな感じか。もしも自分の親がそんな事したら、みっともないから辞めてくれ! と思う。家の娘はその他大勢のエキストラにもなれない無能なんです!と世間様に知らしめてるようなものだからだ。
ただ、中には理不尽な苛めも存在するだろうから一概には言えないが。学校の先生も大変だよね、と思う。
そもそも、「平等こそ不平等」という言葉があるように、すべての人に平等なんて幻想なのだ。
例えばこうだ。怠けてさぼっているヤツと真面目に努力する人を平等に扱えば不平等が発生する。そもそも、公平と平等は似て非なるものである。今回の演目は「ロミオとジュリエット」らしい。有栖は毎度ながら、その他大勢のエキストラ。名無しだ。
……やっぱりねぇ……
有栖は苦笑した。せめて町娘A、くらいにはなりたいものだが……。
まぁ、これがいつもと変わらない日常なのだ。そのようにして、一日が過ぎて行く…。
さながら、モノクロのように単調に、そしてメトロームのように規則正しく一日の学校生活が終わっていく。
~・~・~・~・~・~
「真彩(まあや)、君の本当の気持ちが知りたいんだ!」
そう言って、彼は私を真剣に見つめ、私の左頬の近くの壁にトン、と手をついた。
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