(ΦωΦ)(ΦωΦ)7《夕方の虹》

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「どこに行くニョかな?」 「ちょっとお泊まりなのですふわ」 「お泊まり?」 なるほど。姫はピンク耳がついたネコのリュックサックを背負っていた。 「ニャんとも暇なので、ボディーガードしようか?」 「ううん。わたし一人で大丈夫ふわ」 まあ、大丈夫と言うのなら仕方ない。 「きっと大丈夫ふわ」 自分に言い聞かせるように、姫が言葉を重ねた。 「うん」オレも曖昧に答える。「わたあめ姫なら大丈夫だニャ」 「ありがとうございます。では行ってきます」 ペコリンと頭を下げる姫。 その時である。リュックサックの中身がチラ&ニャーと見えた。 キラキラと黄金色に輝くモノが入っているではないか。 どこか温かくて、なぜか心が踊るような光明だ。 オレはまぶしくて目を細める。決して眠いからではニャいぞ。 「ヌコリンさま、またね!」 わたあめ姫が大きく手を振りながら駆けてゆく。まるで空に架かる二つの虹をくぐるように。 あたかも舟の櫂を漕ぐように手を揺らす後ろ姿を、いつまでもいつまでも眺めていた。
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