(ΦωΦ)(ΦωΦ)7《夕方の虹》

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「わたあめ姫がね言ってたの、不安で胸がいっぱいだって」 「きっと姫なら上手くいくニャ」 「でたプギ、いつもの無駄にポジティブ発言が」 「あっ、そうニャ!」 オレは心で手を打ちながら納得していた。 わたあめ姫のリュックサックの中身が、いまさらに何かわかったからだ。 あれは「勇気」の輝き──何かを決意したときに心から湧き上がる光明に違いない。 わたあめ姫は自分で未来を決めたのか。 「……オレには真似できない強さだニャ」 夕方の虹、あるジンクスを思い出した。 〝夕方の虹は吉を呼ぶ〟 「たとえ困難な道でも決意して行動すれば、きっと望みうる未来(さき)が開けるはず」 「ヌコリン、また独り言プギ?」 「いいやチャーコ、一緒に月に祈ろうか」 「さっきはお月見できないって言ってたじゃない」 「AB型は気まぐれニャのだ」 「あっ、それ納得プギ」 そして夜空を仰ぎ見る。 そこにダブルレインボーは消えていたけれど、明日の晴れを予見するように星々の大河が横たわっていた。 きれいな星の河を見ていると、そこを船で渡りながら櫂を漕ぐ姫の姿が見えるようだ。
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