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戻る途中には不気味な遊具のある原っぱを通らなければならない。少し暗くなってきた空も相まって一層怖さを増したようだった。目に涙を浮かべながら原っぱを横目に歩いていると、あの名前の知らない小さな青い花が、点々と道に落ちているのが見えた。一角に咲いていただけだったのに、どうして道に落ちているのか。暗がりなのにどうして見えたのか、今となっては不思議であるが、ともかくもそんなに数はなかったその花が道しるべのように落ちていたのである。
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