第12章

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「契約の後、このベッドで深い眠りに落ちた君を見て、激しく自分のしたことを後悔した。取り返しのつかないことをしてしまった、ってね。だから、君にまた暗示をかけた。君が俺の家を出て、自分の家に戻った瞬間に、俺のことすべて忘れてしまうように」 「なんで、そんなことっ……」  霧生さんの胸を押し少し距離をとって、顔をのぞきこむ。  というか、そんな暗示にかかっていたことなんて知らない。むしろ、あの後は霧生さんのことばかりを考えていたんだし。  そこで、はっと思い出したことがあった。
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