第1章
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そいつは、涼しげな顔で書類に記入し終えるとキーボードでなにやら入力を始めた。口をパクパクさせ目を点にしている俺は完璧に意識の外へ追いやられたようだ。 何かの聞き間違いだったのか……? 医者がいきなりそんなこと言うはずないもんな? と自分に言い聞かせる。 「……どうも」 俺は顔を真っ赤にしながらそう言うのが精一杯だった。
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