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俺は本当に、一時の寂しさを紛らわすための単なる『愛人』で、飽きられたりしたら簡単に捨てられる存在だったんだ。
もう、本当に終わりなんだ。
「……よくわかりました。今までありがとうございました」
俺は握り締めていたバスタオルをテーブルに置くと、一礼してから玄関に向かった。
霧生さんはそれ以上俺に何も言おうとしないし追いかけてもこない。
ふと、渡されていた携帯ももう必要ないことに気づきデイパックからまだ真新しいままのそれを取り出し、コトリと下駄箱の上に置いた。
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