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「『わ、われ……こそは』」
「ヒャーーーー!本当に聞こえるぅ!!」
マシロの声が他のプレイヤーにも聞こえる事を聞いた茉央。実際に確かめてみて、その特異性に深く感激した。
「『白銀の王女。万物を凍てつかせる力を持ちて、世界を絶対凍土へと導くもの』。さぁん、ハイッ!!」
「『白銀のおうじょ……。万物を……』やっぱりムリですー!」
茉央とは違い羞恥心を抑え台詞を口にしていたが、それも限界です迎えた。陽一の背に隠れると頭から追い出そうと頭を振るう。
陽一と茉央のデバイスに同時に届く共闘依頼の通知。送り主は広樹、2人は共闘を承諾した。
「フィールドは―――」
広樹の言葉を遮り茉央が答える。
「『墓地』一択!」
広樹が「いいか?」と陽一に問う。マシロにとって墓地フィールドは苦手なフィールドではない。「墓地でいいよ」と返す。
「敵は――『ハーピー』」
半人半鳥の敵。腕が翼になっていて空を飛ぶため近接攻撃が当てにくい。遠距離攻撃型だというブラドの有難みが分かる敵だ。
「ブラドのレベルは?」
「23」
「じゃあ同じでいいな」
設定を終えると墓地フィールドが展開される。マシロ、ヴォルフ、ブラドは横一列に並び戦闘態勢に入った。
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