チーム戦

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ブラドが目前の藁人形の右腕に釘を打ちつける。その瞬間4体の小さな藁人形うちの1体が爆発した。 「マシロ!」 「ヴォルフ!」 4ヵ所で上がる黒い煙。風に流され煙がゆっくり晴れる。ダメージを受けているが無事のようだ。 「アヒャヒャヒャ!!『2本目!2本目!』」 藁人形の左腕に釘が刺される。2体目の藁人形が破裂音と共に4つの火柱があがった。 「おい!なんだコレは!!」 茉央に詰め寄る陽一。その顔に余裕が無いのはマシロのHPが6割まで減っているからだ。 「割合ダメージか?」 広樹がヴォルフのHPの残量を見て考察した。 「そうよ!敵味方全員に4本目までは現在HPの20%のダメージ、ラストのステータスに比例したダメージになるわ!サイコーでしょ?呪いのチ・カ・ラ!『3本目』」 3体目の藁人形が爆発する。確かに1発目と比べればダメージ量はかなり減っているが、それでも半分くらいは削り取られていた。 「『4本目』!ヒャハハハハ!!みてみてみてぇ~~~!!ハーピーのあの姿!」 4回目の爆発でハーピーがついに飛ぶ力を失い墜落した。その姿はまさに巣から墜ちた雛鳥。力のない羽ばたきが地面を叩き、大空へ飛び立てないでいる。 「呪え呪え!呪いまくれぇぇえ!!『5ほ』―――――」 「まてまてまてー!」     
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