37人が本棚に入れています
本棚に追加
「マシロちゃんの方が理解しているじゃない」
「なに言い負かされてるんだよ」
2人の言い合いを見物していた広樹が口を挟んだのは勝敗が決まったから。広樹も陽一の負けを認めたが本人は納得出来なかった。
「待った!言い負かされました?どゆこと?」
「後でマシロにでも教えて貰え」
陽一と広樹のやりとりが終わり茉央が口を開く。
「話しは終わり?」
「だな。陽一は負けたし。但し、スキルを使うのは相手が強い場合」
「なにそれ?弱い相手にだって使ったっていいじゃない?」
「ダメ!確実に勝てる相手にリスクを負う必要ないから」
「むぅ……分かった。それでいいわ」
陽一がついていけないうちに2人の間で取り決められた。その様子を傍らで見ていた陽一がそっとマシロに声を掛ける。
「あの、負けってどうゆうこと?」
「マスターはさっきの闘いを見てリスクが高いと思ったんですよね?」
「あ、ああ。」
「やっぱりー。プレイヤー同士の対戦なら3vs3。そこまでリスクの高いスキルではないんです」
マシロの説明を聞き納得した。けれど、他の人もそうだったように味方全員のHPを削ってまでダメージを与えようとは思えなかった。
「じゃ、2週間後の大会までに可能な限りないレベルアップしとくってことで良いよね?」
最初のコメントを投稿しよう!