ブリキング大会

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マシロとターバの戦闘が終わる少し前、ヴォルフとトトの戦いも終わりを迎えようとしていた。素早く動くことでヴォルフを翻弄していたトトだが、ヴォルフの防御力を突破出来ないでいた。 「トト、そのまま噛み砕いちゃえー!スキル『クラッシュバイト』!!」 「ヴォルフ!プレイヤースキル『硬化up』」 ヴォルフの首筋にトトが食らいつく。しかし、プレイヤースキルの効果で更に硬度を増した鎧を貫通することは出来なかった。 「叩きつけれろ!」 ヴォルフは首に牙を立てるトトを掴み持ち上げると叩きつけた。背中から地面に叩きつけられたトトの横に天からルコンドが落ちてきた。顔には気持ち悪い面が付けられ行動を阻害されている。 「スキル『極砕剛斧』!」 ヴォルフの斧が巨大化する。身の丈と同じ大きさになり同じ鎧で覆われた斧。通常の斧を桁外れに上回る質量で敵をまとめて薙ぎ払った。 ターバを撃破したマシロが追い打ちのため剣を構えたが、その必要は無かった。ルコンドに斧の影が落ち、トトにはブラドが撃った釘を突き刺さりHPを削り終える。 「勝者『渦巻く怨嗟の覇者』!!」 進行係の店員がマイクに言葉を吹き込んだ。 「よっしゃ!」 「勝ったっ!」     
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