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陽一の左手に電気が走ったような痛みが襲いかかった。「またか」と度々感じる痛みに苛立ちと嫌気を覚える。
「強くなっていた!すっごく強くなっていた!剣を振るう姿、とっても綺麗だった!!」
左手を擦りながら答えた。真剣な表情だったマシロの顔がまた緩む。
「ありがとうございます。マスター!さ、早くお薬を飲みに行きましょう」
そう言うとマシロは陽一の右手を掴んで歩き始める。
「ちょ!そんな引っ張らなくても!?」
この時マシロの背中を追いかけていから気づくことが出来なかった。マシロの顔にすぐにでも泣いてしまいそうなほど悲しみの感情が浮き出ていたことに……。
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