第四章 幼馴染以上になる!

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 いつもの、軽いお子様向けのキス。  だが、今日はそれを何度も何度も繰り返した。  緩急をつけ、角度を変え、次第に深く口づける。そして、仕上げとばかり、長く長く唇を吸った。つなげたまま首を傾げ、そろりと舌を伸ばす。緩く開いているレンヤの咥内に、久々に忍び込んでいった。ぺろりと舐めただけで、離れる。  眼を見て、確認する。  うっとりと潤んだ瞳。  これはいける。  今度は、少し長い時間かけて舌で愛撫した。柔らかくて甘いレンヤの細い舌を、慈しむように時間をかけてゆっくり舐めた。 「んっ。ぅん、ふっ……」  次第に濡れた音が響き、その合間にレンヤのかすかな声が混じるようになってきた。  そろりと伸ばされたレンヤの舌が、ガイに絡みついてきた。  いい調子だ。  舌を絡ませ合いながら、手で肩を、背を撫でた。じっくりと舐め上げる舌の動きに合わせて、背を、腰を、腿を撫でた。  口づけを終え、眼を合わせながら手の動きはやめない。    体を撫でさすりながら、唇でなく額に軽くキスをした。  ほんの少し。  額にキス、瞼にキス、そして耳にキス。  抵抗のない部分から攻めていく。  耳にキスをした時、レンヤの体がわずかに跳ねた。  感度いいな、と内心嬉しく思いながら、耳から顎に移ってキスをした。名残惜しいが、まだまだ先は長いのだ。耳だけに執着するわけにはいかない。  顎にキス、服の上から肩にキス、そして首筋にキス。  キスをしながら、静かに、ゆっくりとレンヤのシャツのボタンを、ひとつひとつはずしてゆく。   体を撫でられ、キスをされながら、レンヤはのぼせた頭でただひたすらガイの名前を心の中で唱えていた。  ひどく気持ちいい心地。  ふわふわと、まるで夢のよう。  そんな中、しだいにはだけられてゆく肌。  でも、抗えない。抗いたくない。もっともっと、この心地を味わっていたい。  ガイの唇が、舌が、胸を這う。静かに、優しく可愛がってくる。時折、ぴくんと体が跳ねる。そのたびに、声が漏れる。 「あッ、ぁん。んッ……」  ガイ、と名前を呼ぶと、レンヤ、と返ってきた。  あぁ、なんて幸せな気持ち。このまま、このまま……。
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