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アークは少し考える様子を見せ、やがて食事が済み、一同は遊戯室に移った。
球突きをして楽しみながら、明日は何をしようかと話し合う。
「私はレテリム港の様子を見たいな。他の港とは様子が違う」
そうカティムが言った。
カティムの知る港では、その場で降ろした積み荷の売り買いをしているものなのだ。
だがレテリム港は、乗降するのは人だけのようだったし、その奥にある街並みは、カティムの知っている港町の風情ではなかった。
「わたくしも港通りをもっと見てみたいですわ!ご一緒しても構いませんかしら!」
エリィの言葉にカティムは微笑んで、もちろん、と言った。
「私も通りすぎるだけでよく見てはいなかった。ご一緒しても?」
ネリウスにも、カティムは、ああ、もちろん、と返した。
「それでは明日は皆でレテリム港巡りですね」
ジエナが言って、そのように決まった。
その晩は少し遅くまで遊戯を楽しみ、部屋に戻った。
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