各国の集合

9/15
前へ
/128ページ
次へ
アークは少し考える様子を見せ、やがて食事が済み、一同は遊戯室に移った。 球突きをして楽しみながら、明日は何をしようかと話し合う。 「私はレテリム港の様子を見たいな。他の港とは様子が違う」 そうカティムが言った。 カティムの知る港では、その場で降ろした積み荷の売り買いをしているものなのだ。 だがレテリム港は、乗降するのは人だけのようだったし、その奥にある街並みは、カティムの知っている港町の風情ではなかった。 「わたくしも港通りをもっと見てみたいですわ!ご一緒しても構いませんかしら!」 エリィの言葉にカティムは微笑んで、もちろん、と言った。 「私も通りすぎるだけでよく見てはいなかった。ご一緒しても?」 ネリウスにも、カティムは、ああ、もちろん、と返した。 「それでは明日は皆でレテリム港巡りですね」 ジエナが言って、そのように決まった。 その晩は少し遅くまで遊戯を楽しみ、部屋に戻った。
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加