クリスマスイブの鈴の音

母のお通夜と葬儀のため、１０月に予定していた結婚式は急遽延期することになった。

お通夜と葬儀には、母のアパレル関係の会社の方やスナックの店員さん、スナックの常連客の方々も参列してくれて、思っていたより盛大な葬式になった。

お葬式で、母のアパレル関係の友人と方と話す機会があって、その方の話しでは、

「お母様は、娘さんの結婚式を本当に楽しみにしていたみたいですよ！

　娘さんのウェディングドレス姿を見るのが楽しみだと、とても楽しそうに話されていました。」

と母が話していたことを教えてくれた。

また、スナックの店員さんからも、

「昼と夜の仕事の両立は大変だけれども、娘さんの成長が楽しみで、それが生きがいになっていると話されていました。

　娘さんが結婚することになって、少し肩の荷がおりたような気がするとも話されていました。」

と母が話していたことを教えてくれた。

私は、母に私のウェディングドレス姿を見せてあげることができなくて、とても残念に感じていた。

母のお通夜と葬儀、初七日は、滞りなく執り行われ、母の遺骨は自宅の祭壇に祀られた。