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時雨は、根元まで銜え込んでいた雄芯を吸い上げながらずるりと引き抜いては再び奥まで飲み込み、締め上げるように喉を絞る。
ともすれば苦しそうにも聞こえる吐息を漏らしながら繰り返される抽送に、千鳥の雄芯ははち切れんばかりに反り勃った。浮き上がった血管を、時雨の舌先が辿る。
「は…っ、気持ち良すぎて……腹立つ」
「たっぷり…飲ませてくれるんだろう…?」
先端の鈴口を擽るように舌先でなぞりながら時雨が微笑む。
絡みついた長い指に雄芯を扱きあげられて、千鳥は息を詰めた。腹の底に渦巻いた欲望が屹立をせり上がる。
「ッ…出る…!」
堪えようと思わず雄芯へと伸ばした千鳥の手を、時雨が払いのけた。パシリと小気味の良い音を立てて手を弾かれると同時に、千鳥の腹筋がぐっと引き締まる。
「っ…ぅ」
一気に根元まで銜え込んだ時雨の口腔へと、千鳥は欲望の飛沫を吐き出していた。ごくりと、生々しい音が時雨の喉が上下するたびに浴室に響く。残滓の一滴すらも搾り取るように先端を吸い上げられて、千鳥はきつく眉根を寄せた。
「もぅ……出ねぇ…よ」
泣き言にも似た声で囁きながら、千鳥は時雨の髪を掴んだ。
ようやく顔をあげた時雨が、艶やかに微笑む。
「これくらいで足りると思うか?」
「思わねぇな」
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