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私は足を引きずりながら、窓の方に向かった。
さすがスイートルーム。
見晴らしがいい。
「はぁ……」
窓の近くの椅子に座って、窓の外を見た。
そしてある事に気が付いた。
私の姿が窓に映っているのだ。
途端に顔がカーッと赤くなる。
もしかして、車に乗っていた時も、本田さんは外を眺めていたけれど、窓に映っていた私の事を見ていた?
そんな事を思うと、体まで熱くなる。
本田さんが、手を握ってくれた事、思い出した。
どんな思いで、握ってくれたのか。
胸がドキドキして、手を口元に当てた。
ああ、本田さん。
できれば、こんな形で出会いたくなかった。
もっと自然な形で、恋人として出会えたのならよかったのに。
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