成神 弐

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そして荒神(こうじん)になったんだよ――と、丸い大きな目を伏せて言った。 殺させた。実の父親を。 「荒神…って、聞いたことあるぜ。それ」 「そう、良かったよ。郁彦が思ってたより馬鹿じゃなくて…説明すんのなんか嫌だし、面倒くさいし、だるいし、嫌だし」 「嫌だしって二回言った!!ねえそんな嫌い!?俺のことそんな嫌い!?」 「だいっきらい」 「……」 泣きたい……帰りたいよう。 麻彦ーっ、会いたいよーっ。 …来て即ホームシックとは――クズ過ぎるだろ、俺。 しかし麻彦なあ、あいつびっくりしちゃってねぇかな? ――と、思ってポケットの携帯を握り締めた瞬間。 PPPP、PPPP、PPPP、PPPP 限りなくアラーム音に近い着信音が、俺の鼓膜を揺らした。 俺がびっくりしちゃったよ。 何に?っておいおい、わかるだろ? そして俺は電話に出た――叫びながら。
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