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お風呂に入りながら頭の中には黒須会長の言葉が巡っている。
『人の人生変えることができる』
それと同時に私が書いた『人生を変える勇気はどこにある?』も主張していた。
梨花に相談しても答えは出そうにない。梨花はこういう真面目っぽい話は苦手で無理と言っていた。
だけど、まさか黒須会長に改めて聞くわけにもいかないよな。
「けんたろーさん・・」
頭に浮かんだのは、あのけんたろーさん。
なんで浮かんだのか、なんで頼ってみようと思ったのか、その辺りははっきりと分からないけど直接メッセージで話してみようかなと思ってしまった。
ネットで出会った人にこんなのこと話していいのか分からないけど、世間話と思えばいいギリギリオッケーだ。
そう思ったらさっさとお風呂から上がって部屋と急いだ。
そしてフォロワーから『けんたろー』を探しメッセージを送る。
『こんにちはSORAです。少しやりとりしても平気ですか?』
送信・・・送信した、してしまった。
けんたろーさんはどう思ったかな。いきなりすぎた?やっぱり1人で考えるべきだった?
―リーン
『大丈夫です。なにかありましたか?』
うわ・・・こんなに早く返ってくるなんて・・。
メッセージを打つ指が若干震えてミスが出る。それでもなんとか書けた。
『人の人生を変えることができる、と聞いたらどんなことを連想しますか?』
返事は返ってくるだろうか。
『バカみたいなこと考えるんですね』とか返ってきたらどうすれば?
やっぱり私の選択は間違っていたかもしれない・・!
―リーン
『難しい質問ですが僕が思ったのは誰かを笑顔にしたり、堪えていた涙を流させることができるのも人生を変えるくらい大きいことだと思います』
笑顔、そしてその反対の涙を流させること
「あ、」
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