人喰い魔女の愛し子

5/7
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
 飽きたら食べるつもりだったと彼女は言った。  けれどもう、こんな可愛い坊を食べるなんてできないと愛おしげに頬ずりする。  情が移ったのだと、愛しい子だと彼女は告げる。  愛してると囁くその口で彼女は人を喰らう。  僕を撫でる手で人を殺し人の肉を料理する。  その体は人の肉を喰らってできていた。  人は彼女を人喰いの魔女と言う。  けれど僕はそんな彼女を愛している。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!