3 食べれる物で作ったはずの茶色い物体

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『褒めて褒めて』という顔をしたピーちゃんが、リアムの頬にすり寄っていた。ピーちゃんはリアムを他の人間と区別していなかった。驚くほどじゃれついている。   リアムはピーちゃんの頭をなでつつ、淡々とした表情でこっちに来る。  エルフとしては背が低いけど、人間の十六歳としては高め。でもバカ高いという感じではない。シュッとしてすっきりしててすかした感じ。  本物のエルフは綺麗だけど、背が高くて近寄りがたい。リアムはそこまで背が高いわけじゃないから、ほんのちょっとだけ、馴染みやすい感じがする。  でも、ムッとしていると、近寄りがたい。  そういう顔をしているから、魔族として攻撃されるのに。  今は旅人っぽい格好をしていた。  これからどこか遠くにでも行ってしまいそうだった。  フード付きの薄汚れた茶色のマントを着ていて、いつもとは違った感じで凛々しく見えて、ちょっとだけかっこいいかもしれない。  なんとなく、声をかけるのをためらった。
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