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フン♪フン♪と、僕とリンネは軽口をたたき合いながら、以前どこかで聞いた適当な音階だけど軽やかな鼻歌を歌いつつ、粗末な御手製火器を搭載したピックアップトラックの一台を目標にして、退屈しのぎに把握式自動機関砲の照準を合わせて発砲する振りをして遊んでいた。
「命令さえあればアレくらいの数、楽チンなのになぁ」
≪まあ、まあ。焦らない焦らない♪≫
そう云いつつも僕は、リンネが更新を繰り返す滞空中のドローンや味方からの情報に目を光らせている。
「あれ、どうしたのその恰好?」
≪うふ?気付いてくれた?≫
モニターの中とは云え、立体画像っぽい映像の身体を持つリンネは、いつもの軍服衣装からなんでか四つの白い羽根を持つ天子の衣装に姿を豹変させていたのだ。
「なんで天使なの?」
≪あなたがボンヤリ入院してるとき暇だったから、野戦病院のネットに入って遊んでいて見つけたんだよ。どう似合ってる?可愛いでしょ♪≫
くるっと疑似モニターの中で回って見せたリンネは、僕の返答を期待しているのか、とっても愛くるしい笑顔を振り向けて来る。
「え、えっと、か、可愛いかな…」
≪ありがと♪ んんっと。西北西に異変だね≫
「どんな異変?出してみてよ」
横を向き、しどろもどろ気味に返答するしかなかった僕は、降ってわいたように出現した異変に感謝の念を思わず抱いてしまっていた。
≪なんて言ったらいいのかな。…スッゴイ数の人が地面から湧いて出てる?≫
「はい?」
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