国民爆弾。

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「こちら225より本管!囲まれた!助けてくれ!囲まれちまった!!」 「待ってろ225!今助ける!待ってろ!」  ガ、ガァーーーン!!  また、集成中隊が網を張っている街中からは火柱が二本も上がった。   「021より217をはじめとする各機へ達する! 現時刻をもって我が中隊は被害を最小限に抑えつつ応戦を開始する! 繰り返す、被害を局限しつつ応戦せよ!応戦せよ!」  既に炎を上げ、誘爆を繰り返す〝217〟の問いかけに、余りにも遅すぎる返答をした本管は、それ以後も現時点での生き残りを確認する為なのか、各機体の略符号をただ呼び掛けるばかりで、どこまでの応戦なら許可されるのか、例えば制止を聞かずまっしぐらに突っ込んで来る民衆を薙ぎ払ってもいいのか、例えば他機との連携やバラバラに配置された部隊の再集結地点の指示などなど…。これといった方策も伝達されずに無意味に死を待って居るだけの時間が過ぎていく。 「リンネ」 ≪なあに、友希≫ 「やっちゃおうか」 ≪それもいいね。ちょうど今、高速を大群が駆けて来てるよ♪≫     
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