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そうか……。
良かった。
あれが彼女でなくて、本当に良かった。
深く安堵する。
それならば……。
俺にも権利はあるわけだ。
告白するという。
良かった。
今日は金曜日。
彼女がまだあのノートを探しているのを知っている。
カバンには現国用に持ってきた真新しいノート。
あれにこの想いを綴ろう。
それを見た君はどう思うだろうか。
始まりはもう決まっている。
『背徳の君へ
君がこれを読んでくれることを願って、ここに書き綴ろう。
俺の気持ちを。
あの恋に負けないくらい、熱い想いを君に伝えたい』
了
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