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「あっ……!」
情景が鮮明に甦った瞬間、鼻がかった声が漏れた。広夢は慌てて手で口を覆った。身体の中心に熱が集まる感覚がした。
(今は駄目だ!)
駆け出した。理性が効かなくなる前に何とかしなければならないと、帰宅を急いだ。
走って数分で自宅のあるマンションへと到着した。広夢が住む賃貸マンションは十二階建ての全室ワンルームで独り暮らし専用の造りだ。正面玄関を抜けて、居住する三階までエレベーターを利用しようとボタンを押したが、運悪く最上階で停まっていた。
(間に合わない……っ)
エレベーターを諦めて階段へと方向転換した。段差を跳ぶようにして一気に駆け上がる。昇り切ったのと同時に部屋へとダッシュした。
「はっ、はぁっ……」
激しい息切れの中、震える手で鍵を差し込んで扉を乱雑に開く。縺れるようにして靴を脱ぎ、熱気のこもった薄暗い室内へと向かった。エアコンをつける余裕など残っていなかった。鞄と一緒に夜食の入ったコンビニ袋も床に放り投げた後、広夢は床へと両膝をつき、ジーンズのボタンを外した。
「あ……」
下着を押し上げる屹立の先端からは既に先走りが滲み、布地を厭らしく濡らしていた。その下着を広夢は迷うことなく引き下げた。痙攣した肉竿が姿を現した。
(もう、こんなに、なってる)
引き寄せられるようにして、硬くなった一物を素手で掴むと、掌にねっとりとした蜜液が付着した。そのまま早急な動きで自らの欲を扱き始める。
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