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僕が笑うとグノーは少し戸惑ったように、でも口元は笑みの形に弧を描くので、笑ってるんじゃないかな。それとも呆れてるのかな?
どっちでもいいけどね、僕はこれから自分で自分の生きる道を見付けるんだ。
その為にはもっと知りたい事もやりたい事もたくさんあるんだから、この際グノーにはとことん付き合って貰うつもり。
「早く行こ、楽しみだねぇ~」
僕がくるりと回ってそう言うと、彼は自分の髪をかき回すようにかき上げた。
初めて彼の顔が見える。意外と美形、っていうか美人?
瞳は思っていた通り紅色だ。
「グノーの瞳って綺麗な色だね」
「あ…」
彼は慌てたようにまたその顔を隠す。
「隠す事ないじゃん、綺麗なのに」
「うっせ、こっちにも色々事情があんだよ」
「勿体無い!勿体無いよ!!」
僕がその髪を払おうとすると、彼はひらりと身をかわす。
それにむくれて更に追いかけ回したら、彼は楽しげに逃げ出した。
なんか、ちょっとむきになっちゃうよね。
辺りには2人の笑い声が響く、こんな楽しい旅なら悪くない。僕はその時そう思っていた。
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