君が僕へと辿り着く道程

36/36
385人が本棚に入れています
本棚に追加
/593ページ
エディはきっと自分以上に悔しさがあるのは分かっている、それでも守れる者は1人でも多く守らなければならない、それが王の責務なのだから。 「あぁ…王様って面倒くさい」 「王家に生まれた宿命、なんだろ?」 「…変わってくれよ、リン」 「やなこった」 言って、リンはブラックに片付けた書類の束を押し付けて背を向ける。 「また情報が入り次第連絡する、頑張れよ王様」 それにひらひら手だけ振って見送るとリンは音もなく消えた。 歳はブラックと大差ないのに相変わらず身体能力は衰えていない。 「あぁ、俺も行きたい…」 そう呟きながらブラックはまた書類に目を落とすのだった。
/593ページ

最初のコメントを投稿しよう!